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※速報です!!!
本日1月16日、第158回芥川賞・直木賞(日本文学振興会主催)の選考会が東京、築地の新喜楽で開かれました。
芥川賞は石井遊佳さんの「百年泥」と若竹千佐子さんの「おらおらでひとりいぐも」のダブル受賞となりました!おめでとうございます!!!
こんにちは!文学好き、といってももっぱら村上春樹が好きなだけというなんちゃって文学青年の管理人です。
先日、第158回の芥川賞と直木賞の候補作が発表されました。
今回特に大きな注目を集めたのは直木賞です。
何と、あの大人気バンド「SEKAINO OWARI(通称セカオワ)」のメンバーである、藤崎彩織さんの小説家デビュー作「ふたご」が候補作に選ばれたのです。
思い出されるのは、お笑い芸人である又吉直樹さんの「花火」が芥川賞に選ばれたことですよね。
どうしても停滞気味だというイメージの強い文学界で、又吉直樹さんや藤崎彩織さんのような若者にも人気のある方の作品を引っ張り出すことで間口が広がるのなら、とてもよい事ではないかなと個人的には思います。
少ないパイを奪い合うのではなく、パイ自体を大きくしようという考え方ですね。
さて、そんな話題性の高い第158回の芥川賞と直木賞の候補作の作者にフォーカスを当てていきたいと思います。
今回ご紹介するのは、「百年泥」という作品が芥川賞候補作に選ばれた石井遊佳(いしいゆうか)さんです。
ちなみに、芥川賞と直木賞の違いを述べておくと、どちらも新人向けの賞ですが、芥川賞は純文学、直木賞は大衆文学向けであります。
石井遊佳さんの百年泥は純文学ということになりますね。
一体どんな作家さんなのでしょうか。
気になる経歴などをリサーチしていきます!
石井遊佳の経歴やプロフィール
まずは石井遊佳さんの経歴をまとめておきます。
生年月日は昭和38年(1963年)11月、2017年現在53歳です。
大阪府の枚方市に生まれました。
現在はインドのタミルナードゥ州チェンナイ市に在住で、そちらで日本語教師をされているという異色の作家です。
小説を書き始めたのは、日本中がバブルに沸いていた1980年代の半ば、石井遊佳さんがまだ学生だった頃です。
バブルということもあり、大学の同級生たちが次々に大手企業へと就職していく中、石井遊佳さんは就職する気が全くなかったそうです。
とはいえ、生活をし、小説を書き続けるために様々な職を経験します。
消費者金融や洋菓子職人、スナックのホステス、モルモットのような医学実験用の動物を販売する会社や、草津温泉の旅館での仲居さんなど、様々な職業につかれます。
実際に、百年泥の中でも多重債務者に借金先を紹介するという紹介屋が登場してきますが、この辺りは実体験に基づいているようです。
普通じゃない人生経験が、小説家となった今に活きているようですね!
出身大学と高校は?
芥川賞候補となった石井遊佳さん。
さぞかし頭が良かったのではないでしょうか。
大学や高校が気になります。
まず、出身大学ですが、なんと(さすが)東京大学大学院人文社会系研究科インド哲学仏教学博士課程満期退学とのことです!
東大ですからね、、、ぐうの音も出ません。
しかし、東大を出て小説という芸術の世界に身を置いていたのは、やはりかなり変わった方とも言えますね。。。
また、東京大学大学院で仏教の研究をされていたことも、作品の中に色濃く影響が出ているという見方もあるようです。
――主人公が達する諦観の境地に、宗教的なものが感じられるという意見も選考会で出ました。
大学院で仏教を研究していました。仏教には「刹那滅」という言葉があります。世の中は一瞬一瞬がその都度生起しているという考え方です。だから「恒常的なもの」はすべて疑わしい。そういう思想はごく自然に受け入れています。
引用:第49回新潮新人賞 受賞者インタビュー インドから“けったいな”小説を目指して/石井遊佳
http://www.shinchosha.co.jp/shincho/tachiyomi/20171007_4.html
刹那感、恒常的なものは全て疑わしい、という考え方は「無常」という考え方にも繋がりますね。
仏教的な考え方が石井遊佳さんの作品のベースにあるのかもしれませんね。
結婚している?夫と子供も調査
2017年現在、53歳の石井遊佳さん。
ご結婚はされているのでしょうか。
また、旦那様やお子様はいらっしゃるのでしょうか。
実は、過去のインタビューの中で、旦那様については語っていらっしゃいます。
旦那様はサンスクリット語の研究者をされており、2014年頃に、研究のためにインドに滞在するため、現地のIT企業で日本語教師のお仕事を見つけられました。
そのお仕事の面接の際に、妻も日本語教師の経験があると伝えると、面接官だったインド人の役員が夫婦揃っての採用を決められたそうです。
石井遊佳さんも以前ネパールに住んでいた経験があり、その際には日本語教師のようなことをされていましたが、特にインドに行きたかったわけでもなく、日本語教師の資格を持っているわけでもないというので、成り行きでこうなっているようですね。
とはいえ、夫婦揃って凄い行動力ですね!(笑)
また、お子様については特に言及がなく、いらっしゃるのかどうかが不明でした。
今後作家としての露出が増えてくれば、明らかになってくるかもしれませんね。
もしお子様がいらっしゃれば、これほど世界を股にかけて生活されている石井遊佳さん夫婦のお子様ですから、やはり世界的な活動をされているのでは、と思います。
ハジメテトピックスはこれからも石井遊佳さんを全力で応援し続けます!
百年泥が第158回芥川賞を受賞!!!
速報です!
石井遊佳さんの百年泥が見事、第158回芥川賞を受賞しました!!!
通常ですと記者会見でご本人がインタビューを受けられるのですが、なんと石井遊佳さんは本日1月16日もインドにいらっしゃるそうで、電話での会見参加となるとのこと。。。
こんな大事な日にも普段通りインドに滞在されているなんて、自然体で素敵ですね。(笑)
石井遊佳さん、本当におめでとうございます!
※石井遊佳さん同様、第158回の芥川賞候補者である前田司郎さん、木村紅美さん、若竹千佐子さん、宮内悠介さんの記事はこちらです。
※第158回の直木賞候補者である伊吹有喜さん、彩瀬まるさん、門井慶喜さんの記事はこちらです。
※第157回の芥川賞受賞者である沼田真佑さんの記事はこちらです。
第157回の芥川賞候補者、今村夏子さんの記事です。
同じく第157回の芥川賞候補者、古川真人の記事です。
同じく第157回の芥川賞候補者、温又柔さんの記事です。